[3日 ロイター] - 女子テニスでダブルス元世界ランク1位の彭帥さん(中国)の処遇を巡り、WTA(女子テニス協会)が中国でのトーナメント開催中止を決めたことについて、各国のテニス協会から称賛の声が上がっている。

WTAは1日、彭さんの扱いや他の選手の安全性に対する懸念から、中国で開催されるトーナメントを直ちに中止すると発表。スティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)は声明で、「彭帥が自由なコミュニケーションを許されず、性的関係を強要されたという彼女の主張を否定するよう圧力をかけられているとみられる状況の中で、選手らに対し中国で競技するよう求めることはできない」などと説明した。

カナダテニス協会の広報担当者はロイターに対し、「われわれは、試合のために世界中に赴く多くの若い女性選手に対する責任を感じており、彼女たちの安全のためにあらゆることを行うことが不可欠。そうでなければ、選手やテニスが危険にさらされる」とし、WTAが示したリーダーシップをリスペクトすると語った。

オーストラリアテニス協会も声明で、WTAが強いリーダーシップを示したことを称賛するとし、「彭さんの健康状態に関する保証を得るために、スティーブ・サイモンとWTAチームを引き続き支援する」と述べている。

また、イタリア・テニス連盟は彭さんの問題についてのWTAの姿勢を全面的に支持するとし、ニュージーランドテニス協会も同様に、WTAと協力して必要なサポートを提供するとの声明を発表。台湾テニス協会もWTAの対応に賛同するとしている。