[ソウル 2日 ロイター] - 韓国統計局が2日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.7%上昇し、2011年12月以来10年ぶりの伸びとなった。前月の3.2%上昇から加速し、ロイターがまとめた市場予想の3.1%上昇も上回った。

食品やエネルギー価格が押し上げ要因となり、中央銀行の2%目標を8カ月連続で上回った。インフレ圧力の高まりを受け、韓国銀行(中央銀行)が来年1月14日の政策決定会合で追加利上げを行うとの観測が強まった。

構成品目別では、石油価格が前年比35.5%上昇、畜産物価格が15%上昇と特に大きく値上がりし、全体の伸びに寄与した。

食料品と燃料を除くコア指数は1.9%上昇。10月の2.4%から伸びが鈍った。

総合CPIは前月比で0.4%上昇と、市場予想の0.2%下落に反して上昇した。

中銀は先週、新型コロナウイルス禍後で2回目となる利上げを決定し、来年のインフレ率予測を2.0%に引き上げた。高インフレを一過性とする根拠が薄まりつつある中、再利上げに余地を残した。

中銀は、11月CPI統計後に発表した声明で、供給網の目詰まりが想定以上に長引く恐れがあり、消費者物価の前年比上昇率は先週示した予測の2.3%を上回る可能性があると指摘。

「今後、国際石油価格の動向と、燃料税引き下げの効果が表れるに伴い、消費者物価の上昇は徐々に減速するとみられるが、供給のボトルネックと需要側のより強い圧力によって中銀の目標をかなりの期間、上回ると予想される」と述べた。

洪楠基企画財政相は声明で、石油価格の安定化を見込み、12月のインフレ率は11月から低下する可能性があると述べた。