なぜ、日本企業における従業員エンゲージメントは世界一低いのか?
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複数の外資系金融機関で働きましたが、どこの組織でも、国別にみると日本人のエンゲージメントスコアが世界一低く、一方でインド人は非常に高かったです。インド人の場合、何事にもポジティブで楽観的、積極的という国民性が大きく影響していると感じます。彼らは基本的に、グダグダ職場の不平不満をいうくらいなら、変えようと自ら行動するか、さっさと職場に見切りをつけるかの二択です。それができるのはプロフェッショナルとしての実力と自信があるからとも言えます。
一方で「日本人のエンゲージメントが低いのは当たり前で、上げることは無理」だとも思いません、先日、日本の某大手メーカーの代表取締役の方とお話をさせていただきましたが、その企業では、経営陣が実に年間百数十日の時間を使って、国内外の現場に足繁く赴き、社員との対話を続けた結果、エンゲージメントスコアが向上したとのことでした。リーダーの本気度が状況を変え得るのだと思います。残念ながら着眼点がずれてる。
グローバル企業の場合、エンゲージメントが低い社員は、すぐ辞めます。そして会社側も簡単に解雇することができます。日本企業の場合、エンゲージメントが低い社員が在籍し続ける、もしくは辞めれないからこそエンゲージメントが低いんです。
何回転職しようが、次の転職に影響しない。より良い企業を見つける転職がむしろ良いことだという寛容性を企業側がもち、労働者が受け入れない限り、これからも日本企業の体質は変わらないと思います。仕事の割振りや職場環境の設計に人への関心がないからだと思います。
その結果、働くことは苦役であり、我慢すれば給与も上って、定年でようやく解放されるという勤労観が作られてしまったのではないでしょうか。
給与も上がらず定年まで勤められることすら怪しい状況で、これまでの延長の施策でエンゲージメントが高まることはありません。
お金や成功という外的要因に依存しすぎた勤労観を内発的な勤労観に変えるものが「パーパス」ですが、パーパスを浸透させるには行動と言葉が必要です。
行動と言葉を実践できる経営者や管理職が必要ですが、それは日本的雇用慣行で育成できるものではありません。
諸々の歪みが溜まって激震が起ころうとしているのが、今だと思ってます。