[サンパウロ/ブラジリア 26日 ロイター] - ブラジル保健省傘下の国家衛生監督庁(ANVISA)は26日、南アフリカで新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン」株が検出されたことを受け、一部のアフリカ諸国からの渡航を制限するよう助言した。ただ、ボルソナロ大統領は助言に従わない公算が大きい。

国家衛生監督庁は、南アフリカ、ボツワナ、レソト、エスワティニ、ナミビア、ジンバブエからの航空便の受け入れを直ちに停止するよう助言した。

こうした措置の導入には政府の承認が必要。ただ、ボルソナロ大統領は国家衛生監督庁の発表に先立ち、渡航制限は導入されるかとの質問に対し「正気の沙汰ではない」とし、導入は理にかなわないとの考えを示していた。

世界保健機関(WHO)はこの日、南アフリカで検出された新たな変異株を「懸念される変異ウイルス(VOC)」に指定。「疫学上有害な変化」が認められたとし、他の変異株よりも感染が急速に拡大する恐れがあると警告した。