[テグシガルパ 26日 ロイター] - 中米ホンジュラスで28日に大統領選挙が行われる。ホンジュラスは台湾と国交がある数少ない国の一つだが、左派野党のシオマラ・カストロ候補が当選すれば、台湾と断交する方針を示しており、米政府が神経をとがらせている。

カストロ氏はマニフェスト(選挙公約)で、勝利すれば「当然」中国と国交を結ぶとしていた。

しかし今週、米国務省のニコルズ次官補率いる代表団がホンジュラスを訪問した直後、マニフェストを起草したカストロ氏の側近はロイターに、最終的な決定はしていないと語った。

米国務省の高官によると、代表団はカストロ氏と、対抗馬で首都テグシガルパ市長のナスリー・アスフラ氏に対し、米政府はホンジュラスが台湾との長きにわたる外交関係を維持することを望んでいると伝えた。

これについて中国外務省は25日、米国が「強い圧力」を掛けたと批判した。

アスフラ氏は中国に対するスタンスを明らかにしていないが、現行の政策を維持するとの見方が多い。

先月発表されたある世論踏査では、カストロ氏はアスフラ氏に17ポイント差でリード。ただ別の調査では両者互角となっている。

台湾は選挙結果を尊重するとしているが、中国の約束は「見かけ倒しで偽り」だとして、注意するよう警告した。