[モスクワ 21日 ロイター] - ロシア政府は21日、欧米諸国が、ロシアがウクライナへの攻撃を準備していると示唆するような発言を繰り返して意図的に緊張を高めていると非難し、米国とその同盟国に対して国境付近での軍備増強を止めるよう求めた。

ブリンケン米国務長官は20日、ロシアが攻撃の準備を進めているとウクライナが懸念を示したことを受けて、ウクライナ国境付近でのロシア軍の活動を懸念しており、欧州同盟国とも懸念を共有していると語った。

米国、北大西洋条約機構(NATO)、およびウクライナの政府関係者は約2週間前からウクライナ周辺でのロシア軍の通常とは異なる動きに対して懸念を表明している。

ウクライナの軍事情報機関責任者はミリタリー・タイムズの取材に対し、ロシアはウクライナの国境付近に9万2000人以上の兵を集結させ、1月末から2月初めまでに攻撃する準備をしていると語った。

一方ロシア政府は、NATOがウクライナ周辺で活動を活発化させていると主張している。

ロシアのペスコフ大統領報道官は国営テレビに対して、米国によるあらゆる発言を踏まえると、この地域での「挑発的行為」は否定できないとし、人為的に緊張が高められていると指摘した。

さらに、NATOはロシアの国境付近で軍を集結させることやウクライナへの最新兵器の供給を止めるべきだと主張した。