[ロンドン 11日 ロイター] - 英中央銀行(イングランド銀行)金融政策委員会のキャサリン・マン委員は11日、在宅中心の勤務を続けている女性は、新型コロナウイルス流行が落ち着き、多くの人が職場復帰している現状下でキャリアに悪影響が出る恐れがあるとの見方を示した。

マン氏は、オフィスで自然発生的に交わされる会話は、多くの場合、個人の能力の評価や昇格にとって重要で、オンラインの意思疎通では代わり得ないとした。金融業界で働く女性向けのイベントで語った。

保育施設が利用できなかったり、コロナが原因で子どもの学校が休校になるなどの問題があるため、男性が職場復帰する一方で多くの女性は在宅勤務を続けていると指摘。バーチャルと職場勤務の2つのキャリアコースが「今後定着する可能性を懸念している」と述べた。

スナク英財務相は8月に、若い労働者に関し、在宅勤務を続ければ技能を高め、人脈を築く機会を逃すリスクがあると警告している。

先月の英企業調査では従業員の6割が完全に従来の職場に復帰したことが明らかになっているが、業種によって状況は異なっている。