ユーロ圏の物価高は一過性、利上げは逆効果=レーンECB理事
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インフレ高進は一過性で利上げは経済鈍化につながるとの意見、ウォッチ。
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「急速な金融引き締めでは、現在見られているインフレ高進に対応できず、むしろ経済の鈍化につながり、向こう数年で雇用が減少する恐れがある」とし、「中期的なインフレの道筋がECBの目標である2%を下回り続けるとの予測に基づくと、現時点で金融引き締めに動くのはむしろ逆効果だ」と語った。その上で、物価上昇がどの程度根強いのか判断するために、賃金動向を注視することが重要になると指摘。ただ向こう数カ月で賃金が大きく上昇したとしても、こうした動きも一過性のもので、必ずしもトレンドの変化を示すものではない可能性があるとの見方を示した。また、住宅費はユーロ圏のインフレ率を一段と押し上げるだろうが、ECBは消費者物価指数(CPI)を目標としており、住宅費が同指数に含まれるには数年かかると指摘。「これはインフレ率が現在よりも高水準にあることを意味している。このことは疑いようがない」とした。レーン専務理事はこれに先立ち、スペイン紙に対し、ユーロ圏のインフレは来年には鈍化するとの見方を示し、インフレは中期的には依然非常に弱いと指摘。「来年にはボトルネックが緩和し、エネルギー価格に下落ないし安定化するとみている」とし「現在のインフレは非常に異例で一時的な局面にあり、常在する兆しではない」と述べた。