[北京 24日 ロイター] - 中国政府は24日、2030年までに二酸化炭素の排出量をピークアウトさせ、60年までに実質ゼロにするという目標達成に向けた方策の骨子を発表した。その中で、温暖化ガス削減の取り組みでは、食料とエネルギーの安全保障を考慮する必要があると指摘した。

中国国内では深刻なエネルギー不足が起きており、温室効果ガス排出量を削減する政府の取り組みに影響を及ぼす恐れがある。31日には、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が英北部グラスゴーで開幕する。

国営新華社が公表した政府文書によると、中国は「公害削減と二酸化炭素削減、エネルギーの安全保障、産業のサプライチェーン(供給網)安全保障、食料の安全保障、国民の正常な生活との関係を管理する」必要があると指摘している。

さらに「過度の反応を防ぎ、安全な二酸化炭素削減を確実にする」ため、環境に優しい低炭素への移行に伴う経済的リスクに効果的に対応するよう求めている。