2021/10/27

なぜNewsPicksは本気でインターン採用に取り組むのか

NewsPicks Brand Design Editor
 経済メディア『NewsPicks』では、現在約40名の学生インターンが働いている(2021年10月時点)。
 全体社員のおよそ15%。業務内容は人によってさまざまで、取材・執筆から営業、マーケティング、事業の立ち上げ、人事など多岐にわたる。
 今回は、インターンの募集に伴い、NewsPicksでのインターンを経て、現在はBrand Design(広告事業部)の新卒2年目社員として働く筆者が、現役インターンメンバーや社員にインタビュー。
 なぜ、NewsPicksで働くことを選んだのか。仕事にどんなやりがいを感じているのか。自身の体験ももとに、NewsPicksの自由なカルチャーとインターンの魅力を伝える。

「自由主義」の洗礼を受ける

 仕事とは与えられるものではなく、自ら創り出すもの──。
 頻繁に耳にする言葉だが、筆者はこれを学生時代、NewsPicks編集部での長期インターンで早くも経験させてもらった。
 というのも、本当に与えられる仕事がなかったのだ。一日の決められたタスクはおろか、自分が何を会社から期待されているのかさえ、ほとんど理解できていなかった。
 さすがに1カ月ほど経って、「このままでは、ここで働いている意味がない」と焦り、自分にできそうな仕事を探すようになった。
NewsPicksのオフィスの様子。コロナ前だったので、時間があれば出社していた。
 その後は、先輩記者の取材に「何でもお手伝いするので同行させてください」とお願いしたり、自分なりに読者の興味・関心がありそうなテーマをリサーチして企画を提案したりして、少しずつ仕事が増えていった。
 そこから1年半ほどインターンとして働き、そのままメディアの仕事を続けたいと考えてNewsPicksの広告事業部に入社。今は新卒2年目になる。
 振り返ってみると、インターンは本当にいい社会勉強になったと思う一方、学生の身分であれほど裁量を持って自由に働けるなんて、特異な環境だったと感じる。
 NewsPicksや、親会社のユーザベースが自社のバリューとして掲げる「自由主義」は、決して正社員だけの特別な権利ではない。
 では、NewsPicksは学生インターンに何を求めているのか。

組織には「新しい風」が必要だ

「インターンに期待することは、特にないんです」
 率直に疑問を投げかけると、NewsPicksの池田光史編集長からこう返ってきた。
「というのも、僕たち大人の要求なんかに関係なく、やりたいことをやってほしいから。
 決められた仕事をこなすのではなく、自分が本当に面白いと思うアイデアをぶつけてくれる。そんな人と一緒に働きたいと思っています」(池田編集長)
photo: shunichi.oda
 NewsPicksは、社員だけでは思いつかないような、フレッシュな感性や視点をインターンに求めている。
 同じメンバーだけで仕事していると、どうしてもアイデアや企画がマンネリになる、と懸念しているからだ。その実、インターンはユーザーへの新たな提供価値を考える上で欠かせない存在となっている。
「実際、インターンの『若い世代はこんなトピックに興味がある』や『このニュースは難しくてよくわからない』といった意見をもとに、新たに生まれた企画はたくさんあります。
 メディアとしても、組織としても、今までになかった多様な視点を取り込んでいかないと、そこで進化は止まってしまいますから」(池田編集長)

入社2週間、自由主義にはじめは震える

 だが、自由な環境とは、ときに辛いものだ。私自身、入社した当時は、あまりにも目の前の仕事がなさすぎて「もうやめようかな」と思ったことも、正直ある。
 現在、NewsPicks編集部でインターンとして働く糸井あかりさんも、「はじめはすることがわからずに戸惑った」と話す。
「正直に言って、入社して2週間ほどは、ずっと震えていました(笑)。本当に何もすることがなくて、何のためにこの会社に入ったのか、自問自答する日々が続いて……」(糸井さん)
 だが、そんな糸井さんも、いまやNewsPicks編集部の第一線で活躍する記者だ。
 先月、NewsPicksオリジナル会員向けに配信されたAmazon特集では、「大学生がたった2日でブランドを作る」という記事を出し、3000Picksを超えるヒット作となった。
アリババやAmazonなど、既存のプラットフォームを使ってたった2日で自分のブランドを作ってみる企画。詳細は画像をタップ(有料記事)
「入ってすぐは本当に何をすべきか分からず、とりあえず先輩記者10人にSlackでメッセージを送ったりしました。『はじめまして、糸井です。何かお手伝いできることはありませんか』って。
 ただ、その時は流石にいきなりすぎて、『なんかあったらお願いするね』と言われてしまって(苦笑)。そこで、まずはこの環境で信頼される存在にならなくては、と思いました」(糸井さん)
 そこからは、手伝えそうな仕事があればすぐさま手をあげたり、自分が取材したいと思ったテーマを企画会議で提出したりと、能動的に動いた。
 すると、周りも自然と声をかけてくれるようになったという。
「ある日、副編集長の森川(潤)さんから、『じゃあこの企画を一緒にやろうか』と声をかけられて、参加したのがAmazonの特集です。
 制作期間は、私なりにアイデアを出したり、わからないことは素直にわからないと言ったり、とにかく素を出して、楽しく仕事していました」(糸井さん)
人気のライブ配信プラットフォーム・Twitchを使ってゲーム実況にトライし、1ヶ月で1万円稼げるかを検証する企画。詳細は画像をタップ(有料記事)
 インターンをはじめて6カ月。特集の「やってみた」企画をはじめ、さまざまなコンテンツ作りに挑戦し、自己認識が深まったと振り返る。
「この会社で働くまでは意識していなかったですが、上司や読者のみなさんからのフィードバックを通じて、自分の強みは『体当たりで何かにトライして、熱を伝える』ことにあるんだ、と気づきました。
 そこからは、『じゃあこの強みをいかして、次はどんな企画に挑戦しよう』と考えるようになって。
 インターンをはじめた当初は、どうなることかとドキドキしましたが、自らで手をあげて『やり切った』経験によって、新しい自分に出会えた気がします」(糸井さん)

入社2日目でTwitter運用の責任者に

 もちろん、自由に働くには、相応の責任を果たす必要がある。ビジネスの現場では当たり前の原則だが、学生のうちにそれを知れるのは貴重な経験だ。
 昨年ローンチしたNewsPicksの姉妹キャリアメディア『JobPicks』でインターンとして働く平瀬今仁さんも、「自分がやると言ったことに、最後まで責任を持つよう意識しています」と、働くうえでの工夫を明かしてくれた。
「僕はこれまで大手やベンチャーなど、3社で長期インターンをしてきましたが、NewsPicksに入って一番驚いたのは『インターンの裁量の大きさ』です。今までの会社では、もう少しやることが決まっていたので、良い意味でサプライズでしたね。
 というのも、入社して2日目でTwitterの運用責任者を任されました。編集長の佐藤(留美)さんから、『今のJobPicksには何が必要だと思う?』と聞かれて、『SNSでの発信かもしれません』と答えたら、『じゃあ、やって!』って(笑)」(平瀬さん)
 提案したものの、実は平瀬さんにTwitterの運用経験はなかった。それでも、自分でやると言ったからには絶対に結果を出したい、と思ったそうだ。
 ベンチマークとなるTwitterアカウントを分析したり、社内でSNS運用に詳しい人に話を聞いたりと、手探りで取り組み、1年ほどで4000人以上にフォローしてもらえるアカウントに成長した。
「単にアカウントをフォローしてもらうだけではなく、『JobPicksの新刊書籍(リンク)を紹介する』『JobPicksのサイトに飛んでもらえるようなツイートを考える』などの工夫もしました。
 僕なりに、どうすればJobPicks全体のKPI達成に貢献できるだろう、と考えながら運用しています」(平瀬さん)
 一つの仕事で信頼を得れば、他の仕事も任せてもらえるようになる。
 平瀬さんは、SNS運用にとどまらず、記事の取材や執筆、直近では法人営業まで、JobPicksでさまざまな業務に挑戦中だ。
 直近でも、就活生だった頃の悩みを起点に「面接術」の記事を企画・執筆し、自身と同じ悩みを持つ読者から大きな反響が寄せられた。
自身の就活時代の悩みを起点に、電通のコピーライター・阿部広太郎さんに面接官の心に刺さるフレーズを聞く企画を立てた。詳細は画像をタップ
 上司や同僚だけでなく、社外のユーザーや取材先からもフィードバックをもらえるのが、NewsPicksで働く醍醐味だと平瀬さんは話す。
「NewsPicksで働いていて強く感じるのは、『インターンだから』と特別扱いされることがほとんどない、ということです。
 だから、他の仕事に挑戦したいと言ったらやらせてもらえるし、どんな些細な意見だったとしても耳を傾けてもらえます。
 その分、厳しい結果になったときも、自分で向き合うことにもなるのですが(苦笑)、社会に出る前に、そういう経験が積めるのはありがたい環境だなと感じます」(平瀬さん)

創業時から変わらないNewsPicks「らしさ」

 正社員でもインターンでも関係なく、自由主義がベースにあるNewsPicks。
 1年間のインターンを経て、NewsPicksに入社し、新卒5年目として働く小西悠介さんは、それは立ち上げ初期から変わらないカルチャーだ、と当時を振り返る。
「僕がインターンをしていたのは、NewsPicksができてまだ2年目くらいの頃。スタートアップあるあるですが、とにかく目の前に仕事が山のようにあって、人が足りない。
 だから、インターンも社員も関係なく、働いていました。あの時から、すでに『インターンにも裁量をもたせて仕事を任せる』というカルチャーはあったのかな、と」(小西さん)
「それから、NewsPicksがコミュニティやプラットフォームとしての機能もあわせ持つ、新しいスタイルのメディアだったのも大きいと思います。
 結局、誰も『正解を知らない』ので、既存のメディアで経験を積んだベテランであろうと、学生であろうと、いいアイデアを実行できる人が結果を出していました」(小西さん)
 小西さん自身、NewsPicksのインターン時代に新しい広告商品の開発や、当時15名ほどしかいなかったプロピッカーを100名にするプロジェクトなどに携わった。イベントのレポート記事を書いたこともある。
「学生ながらに大きな仕事を任せてもらった」と振り返りつつ、当時の経験が現在の取り組む新規事業開発にも生きているという。
 小西さんが仕事をする上で大切にしている「目標達成に向けてとにかく手を動かす習慣」や、「ユーザーへの提供価値を徹底的に考える姿勢」は、どれもインターン時代に上司と二人三脚でプロジェクトを立ち上げて得たものだ。
「プロピッカーを100人にするプロジェクト」のプレスリリースの様子。「インターンとして入社し、初めて任された大きな仕事だった」と小西さん。
 また、最近のインターンの仕事は自分が入社した当時に比べて、さらに幅が広がっていると話す。
「あれからNewsPicksも大きくなって、インターンに任されるプロジェクトの範囲もさらに大きくなっていると感じます。
 今、マーケティングチームで働いているインターンは何百万円という予算の運用を一人で担っていますし、部署を越境して複数の部門で活躍するインターンだって何人もいる。
 一人ひとりの意思を尊重し、手を挙げた人には全力で仕事を任せる。それは、昔からずっと変わらないNewsPicksの『らしさ』だな、と6年くらい会社にいて思います」(小西さん)

一度きりの学生生活、何に時間を使うか

 インターンでも裁量を持って働ける。ビジネスやメディアに関心がある学生にとっては、理想の環境だと思う一方で、大学生活は案外、短いものだ。
 勉強に没頭したり、思いっきり遊んだり、場合によっては留学したり。インターンだけではなく、いろんなことに時間を使いたいという学生も少なくないだろう。
「学生のうちにしかできない経験をするのは大賛成です。僕自身、留学もしましたし、ゼミもサークルも全力で取り組んでいました。
 その上で、NewsPicksでは一人ひとりの希望に応じた働き方ができる環境が整っていると思います。
 たとえば、JobPicksのように、新規事業でフルコミットを歓迎する部署もあれば、オペレーションが安定していて、週2くらいのペースでフレキシブルに働ける部署もある。
 必ずしも、インターンに学生生活のすべてを費やす必要はありません。
 今、NewsPicksには20以上の事業があるので、自分のやりたいことや、勤務のペースを相談し、自分らしい働き方ができるようになっています」(小西さん)
オフィスに出社するかどうかも、上長と相談の上、自由に決められる。
 一人ひとりに合った働き方が見つけられる。これは、自分のインターン経験にも心当たりがある。
 定期試験が忙しいときは仕事の融通を利かせてもらったし、インターンの同期には就職活動に2カ月ほど休みをもらっていたメンバーもいた。
 それも、繰り返し出てきた自由主義あってのことだと感じる。
「これまでも、そして今も、NewsPicksではたくさんのインターンが活躍してくれています。ですが、明確に業務内容や働き方が定まっているわけではありません。僕たち社員としても手探りなんです。
 ただ、今までの経験から、インターンという存在がより良い組織を、そして何より、ユーザーにとってより良いサービスをつくる上で欠かせないと確信しています。
 だから、この状態を面白がって、これからのNewsPicksを一緒に考えたいと思ってくれる。そんなメンバーに、ぜひ仲間になってほしいですね」(池田編集長)
 筆者自身、はじめはNewsPicksの自由すぎる環境に最初は戸惑ったものの、今となっては、社会人のスタートダッシュにいい影響を与えてくれている、と感じる。
 なぜなら、上司の「指示待ち」にならずに、自分の頭で考えて、手足を動かす習慣が身についたからだ。これも、自ら立てた目標をやり切ったからこそ得られたものだと思う。
 限られた学生生活、何に時間を使うかは人それぞれ。そのうちの一つの選択としてNewsPicksのインターンの魅力が伝わればいいなと、一人の元インターンとして願っている。
 少しでも興味を持ってくれた方は、ぜひチャレンジを!
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