[ワシントン 22日 ロイター] - IHSマークイットが22日公表した10月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は57.3と、前月の55から上昇した。労働力や原材料不足が引き続き製造業への逆風となっているものの、新型コロナウイルス感染状況が落ち着く中、米経済成長が第4・四半期初めに加速した可能性を示唆した。

指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。

内訳ではサービス業PMIが58.2と前月の54.9から加速し、全体の上昇を主導した。ロイターのまとめたアナリスト予想の55.1も上回った。サービス業は米経済の3分の2以上を占める。

しかし、サービス業で報告された未完成の作業は統計開始以来のペースで積み上がっており、企業が人材確保で苦闘している様子も浮き彫りとなった。

原材料不足が響き、製造業PMIは59.2と、前月の60.7から低下し、7カ月ぶりの水準に沈んだ。市場予想の60.3も下回った。製造業は米経済の12%を占める。

工場の生産は2020年7月以来の低い伸びにとどまった。

サービス、製造業ともに、拡大する投入コストを消費者に転嫁していると報告。インフレが当面高止まりする可能性が示された。