[21日 ロイター] - 米半導体大手インテル が21日に発表した第3・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った。決算発表を受けて株価は引け後に9%下落した。

パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は、自社内の不足問題は解消したが、顧客のパソコンメーカーで補助チップが不足しており出荷に影響が出ていることから、インテルの主力製品であるプロセッサーの販売に影響が出たと説明した。

ゲルシンガー氏は「これは、半導体業界全体における供給問題が引き起こした結果だ」と述べた。

第3・四半期の調整後の売上高は181億ドルと、予想の182億4000万ドルに届かなかった。

調整後の1株当たり利益は1.71ドル。市場予想は1.11ドルだった。

データセンター部門の売上高は65億ドルで、市場予想の66億ドルを下回った。ゲルシンガー氏は、主要顧客である中国のクラウドコンピューティングのベンダーが政府による新規制に対応していることが同部門の業績に一部影響したと説明した。

アトランティック・エクイティーズのアナリスト、イアンジット・バティ氏は、クラウドコンピューティング向けの売上高減少は、アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD)のシェア拡大を反映していると述べた。インテルの決算発表後、AMDとエヌビディアの株価は小幅上昇した。

第4・四半期の売上高は約183億ドルになると予想。リフィニティブがまとめたアナリスト平均予想の182億5000万ドルをやや上回った。

2022年の売上高は少なくとも740億ドルになるとの見通しを示した。アナリスト予想は730億ドル。設備投資は250億─280億ドルとなり、その後数年は増加すると見込んでいる。

インテルが今後数年の設備投資引き上げを計画する中、生産を外部委託しているエヌビディアやAMDなどの競合はインテルからシェアを奪っている。

インテルは、今後2─3年の粗利益率は51─53%と予想。アナリストの21年の粗利益率予想は56.2%となっている。