[ワシントン 21日 ロイター] - 世界銀行は21日、最新の商品市場見通しを公表し、エネルギー価格が2021年に80%超高騰し、22年もさらに小幅上昇する見通しで、短期的に世界のインフレに著しいリスクをもたらす恐れがあるという認識を示した。

22年下期には、供給制約が和らぐにつれ、エネルギー価格は低下し始めるとも予想。しかし、現在の在庫不足や供給のボトルネック継続を踏まえ、エネルギー価格が短期的に一段高となる可能性があると警告した。

世銀見通し局のコーゼ局長は「エネルギー価格の高騰が持続すれば、エネルギー輸入国の成長を圧迫する恐れがある」と指摘。「商品価格の急激な上昇は従来予想よりも顕著で、最近見られる価格の変動は、各国が昨年の世界的な景気後退から回復する中、政策の選択を複雑にする可能性がある」とした。

世銀は原油価格について、21年は1バレル=70ドル、22年は74ドルに上昇後、23年は65ドルに下落すると予想した。