[15日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスが15日に発表した第3・四半期(9月30日まで)決算は利益が66%増加し、市場予想を大幅に上回った。活況なM&A(企業の合併・買収)が寄与した。

リフィニティブのデータによると、世界のM&Aの規模は過去最高を記録し、ゴールドマンが第3・四半期に手掛けたM&Aは1兆5000億ドル超となった。

これを受けて第3・四半期の普通株主に帰属する純利益は52億8000万ドルと前年同期の32億3000万ドルから急増。1株当たり利益は14.93ドルと前年同期の8.98ドルから増加し、リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均(10.18ドル)を上回った。

ファイナンシャルアドバイザリー部門の収入は3.2倍の16億5000万ドル。引受業務の収入は33%増の19億ドルとなった。

投資銀行部門の収入は37億ドルと過去2番目の大きさ。アドバイザリー手数料や引受手数料が増加した。

トレーディング事業を含むグローバル・マーケッツ部門の収入は23%増の56億1000万ドル。同部門は全体の収入の約41%を占めている。

株式トレーディングの収入は2倍超の31億ドルだった。

コンシューマーバンキング部門の純収入は17%増の3億8200万ドル。クレジットカードや預金残高の増加を受けた。

総貸付額は前年同期比28%増の1430億ドルだった。

総収入は26%増の136億1000万ドルと予想を上回った。

クレディ・スイスのアナリストは15日、投資家向けノートで「競合他社の決算を受け上振れは予想されていたが、ここまで大幅な上振れではなかった」と指摘。広範囲にわたり予想を上回ったとした。