2021/10/17

【明石ガクト】『イカゲーム』にあって日本の作品にないもの

ONE MEDIA CEO & Founder
ネットフリックスで過去最大のヒットとなった韓国ドラマ『イカゲーム』。
『バトル・ロワイヤル』、『カイジ』といった登場人物が命懸けのゲームを強いられる日本の「デスゲーム」と呼ばれる作品ジャンルの韓国版にすぎないという意見も多い。
しかし、昨年公開されたネットフリックスの『今際の国のアリス』を含め、デスゲームのドラマや映画が巷にあふれている中で、なぜここまで売れたのだろうか。
映像プロデューサーでコンテンツスタジオ「ワンメディア」CEOの明石ガクト氏は、イカゲームにはこれまでのデスゲーム作品とは根本的な違いがあり、グローバルに売れる作品の要素が詰まっていると語る。
イカゲームを既に見た人々がさらに楽しめるように、明石ガクト氏にイカゲームのストーリーや世界的ヒットの要因を分析してもらった。
ご注意ください:この記事には、韓国ドラマ『イカゲーム』に関する重大なネタバレが含まれています。】
INDEX
  • 既存作品にはない「3つの特徴」
  • モチーフはキリスト教
  • 「下げの時代」が来ている
  • アイデア自体に価値はない

 既存作品にはない「3つの特徴」

人がゲームでどんどん死んでいく「デスゲーム」と呼ばれるジャンルの作品は、これまでもたくさんありました。
『イカゲーム』の比較対象として一番適切なのは、同じネットフリックスで昨年配信された『今際の国のアリス』だと思います。