再エネ・宇宙開発…「次のGAFA」失速 金利上昇で選別(写真=ロイター)
日本経済新聞
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(以下記事抜粋)
こうした銘柄が減速した主因は金利の上昇だ。米連邦準備理事会(FRB)は9月に量的緩和の縮小(テーパリング)の年内開始や利上げの前倒しを示唆したことで、米10年物国債の利回りは8月の1.1%台から10月には一時1.6%台まで上昇した。
理論的な株価は企業が今後稼ぐ利益を金利などをもとに割り引いて計算する。金利が上昇すると理論株価は下がるため、高PER(株価収益率)のハイテク銘柄などは理論株価と実際の株価との格差が広がり、割高感が強まってしまう。
下落している銘柄をみると、電子決済のスクエアの予想PERは100倍超、再生エネのエンフェーズ・エナジーは60倍超と、S&P500全体の20倍台に比べ大幅に高い。ヴァージン・ギャラクティックやベロダイン・ライダーなど投資が先行して最終損益が赤字の企業も目立つ。
1990年代にインターネットによるIT革命で高成長が続く「ニューエコノミー論」が台頭し、IT株の高騰につながったが、結局00年代の景気後退によるITバブル崩壊で株価は急落した。
もっとも、予想PERが120倍に迫るテスラや、赤字が続くサイバーセキュリティーのパロアルトネットワークスなど株価が上昇し続けている銘柄もある。テスラは20年に最終損益が黒字転換したほか、販売台数も伸びている。パロアルトは年平均3割近い増収を続けるなど、業績面で成長の裏付けがある。