[4日 ロイター] - 米国株式市場は、国債利回りが上昇する中、主要ハイテク株やグロース株を中心に売りが出たことで、急落した。連邦債務上限が引き上げられず、米国がデフォルト(債務不履行)に陥るとの懸念が払拭されていないことも重しになった。

アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、アルファベットはいずれも2%超値下がりした。

フェイスブックは約5%下落。自社や傘下の写真共有アプリ「インスタグラム」、対話アプリ「ワッツアップ」のサービスが世界的にダウンしたと発表した。

クレセット・ウェルス・アドバイザーズのジャック・アブリン最高投資責任者(CIO)は「大型ハイテク株にとって、これは短・中期的な動きで調整プロセスの一部だ。中銀の政策の影響もあり、金利は明らかに低過ぎた。政策正常化が見込まれる中、金利は実質的な価値に近づいている」と語った。

今週末に発表される9月の米雇用統計が注目される中、米債務上限問題を受けて米国債利回りは上昇した。

バイデン大統領は4日、共和党が民主党と協力して連邦債務上限引き上げに賛成票を投じない限り、米国が債務不履行(デフォルト)に陥らないと保証することはできないと述べた。

最近の指標では消費支出の増加や製造業活動の活発化、インフレ加速が示されており、米連邦準備理事会(FRB)が予想よりも早期に政策引き締めを開始する可能性があるとの見方が高まっている。

S&P総合500種とナスダック総合の終値は7月以来の安値となった。

S&P500は9月2日に付けた終値での過去最高値を約5%下回る水準。しかし、同指数の構成銘柄の半分以上が52週高値を10%以上下回っており、このうちの71銘柄は下落率が20%を超えている。

この日はセントルイス地区連銀のブラード総裁が、当面は高インフレが続く可能性があると警告したことも、地合いを圧迫した。

S&Pの主要セクターではエネルギーや公益事業など上昇したセクターも一部あった。

製薬大手メルクは2.1%高。開発中の新型コロナウイルス感染症経口治療薬への期待から、株価は前週末1日も上昇していた。

電気自動車(EV)大手テスラは0.8%高。2日に発表した第3・四半期の納車台数が24万1300台と過去最高を更新し、市場予想を上回った。

米取引所の合算出来高は111億株。直近20営業日の平均は108億株。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.92対1の比率で上回った。ナスダックでは2.62対1で値下がり銘柄数が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34002.92 -323.54 -0.94 34312.96 34410.28 33821.58

前営業日終値 34326.46

ナスダック総合 14255.49 -311.21 -2.14 14493.12 14499.74 14181.69

前営業日終値 14566.70

S&P総合500種 4300.46 -56.58 -1.30 4348.84 4355.51 4278.94

前営業日終値 4357.04

ダウ輸送株20種 14210.00 -40.71 -0.29

ダウ公共株15種 885.70 +12.88 +1.48

フィラデルフィア半導体 3180.06 -81.13 -2.49

VIX指数 22.96 +1.81 +8.56

S&P一般消費財 1423.17 -15.34 -1.07

S&P素材 502.29 -2.28 -0.45

S&P工業 834.04 -4.46 -0.53

S&P主要消費財 713.86 -2.55 -0.36

S&P金融 629.86 -4.68 -0.74

S&P不動産 281.25 +0.26 +0.09

S&Pエネルギー 415.60 +6.66 +1.63

S&Pヘルスケア 1462.89 -22.11 -1.49

S&P通信サービス 267.05 -5.76 -2.11

S&P情報技術 2598.62 -62.92 -2.36

S&P公益事業 328.95 +4.49 +1.39

NYSE出来高 10.72億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27935 - 295 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 27900 - 330 大阪比