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【芸能】自分の生まれ故郷(登米)が舞台の一つになっているからという贔屓目もあるのだけど、自分の中では尾野真知子主演の『カーネーション』以来のお気に入りの作品となった。被災地の出身者でも、地震と津波を経験している者と経験していない者の間には言い知れぬ「断絶」のようなものがあるというのはドラマの中だけでの話ではなく、現実の話であるということを自分や家族は少なからず経験した。被災地で生まれ育ちそこに定着した者、被災地で生まれ育ちながらも外に出ていった者、大きく分けるとその2つになるのだけど、ドラマでもその視点が十二分に描かれている。

単純に主人公の百音の視点(被災地を出て東京に出るが戻ってくる者)だけでなく、妹の未知の視点(被災地に残りそこで生きようとする者)、亮の視点(家族を亡くし、被災地に残りそこで生きようとする者)、明日美の視点(被災地を出て東京で生きてゆくことを決意している者)にも注目すると、この作品が実に多くの人の視点と心情を丁寧に描いていることに気付くはず。

私自身は母の里帰り出産のため、生まれがたまたま旧登米郡豊里町であるというだけで、居住経験はなく震災も経験していない。ただ、10年前の9月に震災から半年後の被災地を訪れた時、被災した親戚にどのような見舞いの言葉をかけたところで、彼らの痛みを共有することは無理だと悟った。結局のところ震災というものを経験していない以上は彼らと語り得ないのだ。それならばせめて自分にできることを、たとえ「偽善」や「きれいごと」と思われてもやろうと思い、ここ数年は最低でも限度額の半分は登米市にふるさと納税をすることにしている。