[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は27日、米国が債務上限問題を解決できなかった場合に市場はマイナスの反応を示す可能性があるが、現在市場参加者はこの問題が解決されると考えているようだと述べた。

総裁は、オンラインイベントで記者団から債務上限問題が解決されず、米国債がデフォルト(債務不履行)に陥った場合の市場の混乱の規模について質問された際、そうした状況になれば、投資家が「手を引くようになり、市場では極端な反応がみられるようになる」と語った。ただ「そうした状況になるとは予想していない」と述べた。

「もし実際に一線を越えて、政府が債務を返済しないような状況になったら、米国だけでなく世界中で非常にマイナスの動きが生じると思う」と説明した。

その上で、様々な情報に基づくと市場参加者はこの問題が解決されると予想しているようだと語った。ただ、市場のプライシングがリスクの大きさを測る目安になるとは思わないと指摘した。

トールバッケン・キャピタル・アドバイザーズ(ニューヨーク)は27日のリサーチノートで、財務省短期証券(TB)市場では債務上限問題に関連した緊張感がある程度みられ、1カ月物TBと比べて「恐らくデフォルトリスク負担がない」とされる3カ月物TBのプライシングに示されているが、2011、2013、2015年のような大きな動きはまだないとした。