[北京 27日 ロイター] - 中国国務院は27日、医療目的でなく行われる人工妊娠中絶の件数を減らす新たな方針を発表した。女性のリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)の向上が目的という。

国務院は、女性の妊娠前のヘルスケアサービスへのアクセスを増やし、医療目的でない中絶を減らすと説明した。

中国が今年5月に発表した2020年の国勢調査によると、前回調査(2010年)からの総人口の伸び率は1950年代以降で最低となった。今後数年で伸びがさらに鈍化すると見込まれている。

中国政府は何年もの間、産児制限を敷いてきたが、ここにきて子どもを増やす施策に転じている。

6月には、夫婦が3人目の子どもを持つことを認めると発表。育児コストを軽減する新た政策も実施している。

人工妊娠中絶に関しては、性別選択的な中絶を阻止するための厳格の措置を導入済みで、18年には望まぬ妊娠を理由に中絶するのは女性の体に有害で、不妊の原因にもなり得ると警告している。