[台北 26日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は26日、共産党総書記の立場で台湾最大野党の国民党次期主席(党首)に決まった朱立倫氏に祝意を表す書簡を送り、改めて中台の融和と協力を呼び掛けた。

朱氏は25日の国民党主席選挙で当選。久しく停止していたハイレベルの中国共産党との対話を復活する方針を打ち出した。

こうした中で習氏の書簡は、過去に中国共産党と国民党は台湾独立反対という共通の考えに基づいて良好な関係にあったと指摘した上で「現時点では台湾海峡を巡る情勢は複雑かつ厳しい。中華民族の子孫は全て1つの心で未来に向かって力を合わせていく必要がある」と訴えた。さらに中国共産党と国民党は、台湾海峡の平和追求や中国の再統一、中華民族復興で協力できると表明した。

この書簡に応じる形で朱氏は、中国本土と台湾の人民は誰もが「黄帝の子孫」だと述べ、相互信頼の増進や交流強化などを進めていきたいとの見解を示した。

朱氏は、蔡英文総統が率いる与党・民進党が反中国姿勢を掲げて緊張を生み出していると批判している。