【牧野正幸】苦戦した私だから言える「日本のSaaS」の大問題
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注目のコメント
SaaSではありませんが、旅のサブスクを扱っている者として、頭が痛い課題としてよく理解できます。
本来ユーザーメリット大きいはずだと信じて提供したいと考えている価値と、ユーザー側の認識にギャップがある状態。
ユーザーの言い分を聞くというのも一つですが、それだと社会をより良くした世界へ引っ張っていけない。しかし、そもそもユーザーの理解得ないとサービスとして成立しないジレンマ。
> よくある誤解に、SaaSがイコール「サブスク(定額制・月額課金)」だということがあります。
しかし、SaaSというのはあくまでも「ソフトウェアをサービスとして提供する」という意味であって、料金のとり方ではありません。
SaaSがサブスクである必要はありませんし、使った分だけお金を払う従量課金の形でも本来は良いと思います。DXレポートなどでも指摘されますが、大企業のSaaS化が遅れる要因の一つにはIT人材が企業側におらず、ITベンダーにその機能を委託してきた経緯があります。
一方でその状況の打破をSaaSスタートアップが担うのは荷が重く、企業側としても「分かっちゃいるけどSIer頼み」の状況から脱せていないのではないでしょうか。
一つの解としては、大企業とSaaSスタートアップがジョイントベンチャーなどを立ち上げる事でベクトルが合致するケースが見られます。具体的な事例としてはSMBCと弁護士ドットコムのSMBCクラウドサインなどでしょうか。
いずれにせよ、大企業のSaaS化、クラウド化は経営陣がどこまで本気で取り組めるかが根本です。みずほ銀行の障害は決して他山の石ではないと思います。日本企業や個人は新しいチャレンジに対し、消極的です。特に金融機関はクラウドに対して抵抗感があります。
ガートナーは2019年のレポートで日本はクラウドの導入において、アメリカよりも約7年遅れた最下位ランクの「抵抗国」になる見込みとしていますが、抵抗国という名がぴったり当てはまります。
業務プロセスをSaaSに合わせられないのが問題です。これまでのやり方を変えようとしない。効率化によって部下の数が減るのを嫌がる役員も多い。DXが進まないのもこういう背景があるからですね。