(ブルームバーグ): ソフトバンクグループは、中古ブランド品のオンライン市場を運営するフランスのヴェスティエール・コレクティブによる最新の資金調達ラウンドに参加した。こうした品目に対する需要の急増を背景に、ヴェスティエールの評価額は今回の調達で17億ドル(約1860億円)に膨らんだ。

ヴェスティエールの22日の発表によると、同社はソフトバンクグループのビジョン・ファンド2(SVF2)などから計1億7800万ユーロ(約230億円)を集めた。今回のラウンドにはジェネレーション・インベストメント・マネジメントに加え、既存株主のコンデナストやユーラゼオも参加した。

若年層の消費者が環境問題に一段と敏感になり、衣服の使用期間が従来より長くなる中で、ベンチャーキャピタル企業などの投資家の間でヴェスティエールのようなマーケットプラットフォームへの出資に関心が高まっていることが、今回の資金調達で示された。

ヴェスティエールは3月にも「グッチ」を所有するケリングやタイガー・グローバル・マネジメントなどから同額を調達した。

中古衣料品のオンライン市場を運営する米スレッドアップの委託でグローバルデータがまとめたリポートによれば、中古品の世界売上高は2025年までに倍増し770億ドルに達すると予想されている。

ヴェスティエールは年間売上高を開示せず黒字経営かどうかも明らかにしていない。ただ、過去1年間の受注は世界で90%余り増え、最大市場の米国では倍増したと説明している。

ヴェスティエールの取締役にはソフトバンクグループのマルセロ・クラウレ副社長が就任する。同副社長はインタビューで、アップルの「iPhone(アイフォーン)」の大手再販業者であるブライトスターを創業・経営した自身の経験が、ヴェスティエールの支援に役立つだろうと語った。

ソフバンクGクラウレ副社長、中国投資にはより注意深くなるが継続

原題:SoftBank Invests in French Secondhand Site Vestiaire Collective(抜粋)

(クラウレ氏のコメントなどを追加して更新します)

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