中絶した医師を第三者が訴える州法 違憲でも差し止めできない抜け穴

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• 根来 龍之

  名古屋商科大学ビジネススクール、大学院大学 至善館 教授（Professor)

  ・2021年09月20日

  第三者の市民が医師を訴えることを促す
  陰険な仕組み。
  
  「州法の特徴は、妊娠中絶を規制しながら刑事罰を設けず、「州やその職員によって法律が執行されることはない」としていることだ。その代わり、一般市民が民事裁判を起こすことで中絶を実施した医師や「手助け」をした人の責任を問う仕組みだ。訴えが認められた場合、原告の市民は最低1万ドルの「報奨金」を得ることができる。また、①一つの中絶で何人でも提訴できる②州内のどこでも訴えられる③原告が敗訴した場合も、被告の訴訟費用を負担しない――など、訴えやすい条件を整えた。」