[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表した8月の粗鋼生産は、前月比4.1%減の8324万トンとなった。3カ月連続の縮小で、昨年3月以来の低水準だった。政府が炭素排出削減に向けて生産を抑制していることが背景。

前年同月の9485万トンからも大きく減少した。

国家統計局のデータを基にしたロイターの算出によると、8月の粗鋼生産の1日平均は269万トンで、7月の280万トンを下回った。1─8月の生産量は7億3302万トンで、前年比5.3増加した。

中国では政府が鉄鋼部門の炭素排出と汚染物質の削減を決めたことを受け、6月下旬から生産量に上限が設けられた。9月と10月は通常、建設活動で鉄鋼消費が最も増える時期であることから、供給懸念から鉄鋼価格の下支えになっている。

ミスティールの調査によると、全国163カ所の溶鉱炉稼働率は8月に76%を下回り、前年同期の平均86.7%から大幅低下した。