[香港 13日 ロイター] - 中国の不動産開発大手SOHO中国が13日の香港市場で40%急落し、14年前の上場以来最大の下落率を記録した。米投資会社ブラックストーン・グループが買収を撤回したのを受けた。

株価は一時2.10香港ドルと、2020年11月以来の安値を付けた。

ブラックスストーンは6月にSOHO中国を1株5香港ドル、総額30億ドルで全株買収することで合意。しかし、SOHO中国によると、前提条件が満たされなかったとして10日に合意を撤回した。

ブラックストーンは6月に、中国の競争当局による承認が買収の前提条件になると説明していた。

事情に詳しい2人の関係筋はロイターに、中国国家市場監督管理総局(SAMR)は同買収が実行されるのを望んでいなかったと述べた。

そのうち1人は当局は「黙り込んだ」と述べ、SOHO中国の所有者は売却益を海外に投資する計画だったため、習近平国家主席が掲げる格差解消戦略「共同富裕」に絡み懸念が生じ、当局者が拒絶するに至ったとの見方を示した。

ブラックストーン、SOHO中国、SAMRはコメントの求めに応じていない。