[東京 26日 ロイター] - 26日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比31円38銭安の2万7693円42銭となり、続落した。朝方は反発して始まったが、米金融政策の先行きを見通す上で重要視されるジャクソンホール会議を27日に控えて投資家の様子見姿勢が強まった。

25日の米国株式市場では、半導体や金融銘柄に買いが入りS&P総合500種とナスダック総合が終値ベースで再び最高値を更新した。リスク選好を覆すマイナス要因が見当たらない中、主要3指数ともそろって上昇した。

日経平均は米株高を受けて朝方に小高く反発して始まったが、徐々に上げ幅を縮小した。前引けにかけて、中国株や香港株が小安く推移する中、日経平均もマイナス圏での値動きとなった。

市場では「ジャクソンホール会議を控えて一服感が出やすい。材料待ちで、目先は大きな動きは期待できそうにない」(水戸証券の酒井一チーフファンドマネージャー)との声が聞かれた。商いは薄く、先物の売買による影響が出やすいとみられている。

TOPIXは0.24%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9616億7900万円と細っている。東証33業種では、下落率上位はパルプ・紙、海運業、その他製品、化学工業で、上昇率上位は空運業、鉄鋼、陸運業、銀行業となった。

トヨタ自動車やソニーグループといった主力株のほか、日経平均への寄与度の大きいファーストリテイリングやソフトバンクグループはさえなかった。武田薬品工業も安かった。

一方、東京エレクトロンなど半導体関連の一角は上昇した。前日の米国株式市場でフィラデルフィア半導体指数(SOX)が上昇したことが好感された。外食や百貨店、旅行・レジャー関連、空運、鉄道などの経済再開(リオープン)期待の銘柄の一角も、引き続き買われた。

東証1部の騰落数は、値上がりが985銘柄、値下がりが1058銘柄、変わらずが137銘柄だった。