[17日 ロイター] - 英豪系資源大手BHPグループは17日、豪石油・ガス大手ウッドサイド・ペトロリアムに石油・ガス事業を売却すると発表した。これによりウッドサイドは豪州と米州に展開する独立系石油・ガス企業としてトップ10入りし、企業価値は385億豪ドル(280億米ドル)となる。

ウッドサイドにとって今回の買収は、生産量の倍増、液化天然ガス分野での事業拡大など、大きな変革をもたらすものとなる。

ウッドサイドのオニール最高経営責任者(CEO)は声明で「BHPの石油・ガス事業を統合することで、バランスシートが強化され、キャッシュフローが増加し、近い将来に予定されている新エネルギー源の開発に資金を供給するための強固な財務力が得られる」と述べた。

BHPの石油部門の評価額は、17日終値換算で約185億豪ドル(130億米ドル)。これは、アナリストによる100─170億米ドルという評価のほぼ中間に当たる。

売却は全額、株式交換方式で行う。BHPに対しては、化石燃料事業の売却を求める声が強まっていた。すでに一部の石炭事業を売却し、追加の売却も検討している。BHPの石油事業が年間収益に占める割合はわずか5%だった。

今回の取引に伴い大量の株式が発行され、ウッドサイドは既存の株主が52%を保有、BHPの株主が48%を保有することになる。

両社は年間4億ドル以上のコスト削減を見込んでいる。