[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が強まったほか、時間外取引で米株先物が軟化、中国などアジア株の下落も嫌気され、後半にかけて値を消す展開となった。日経平均、TOPIXはいずれも安値引け。

16日の米国株式市場は、S&P総合500種とダウ工業株30種が終値で最高値を更新し取引を終えた。ディフェンシブ銘柄の買いが膨らんだほか、低調な中国指標に圧迫され序盤に下落していた銘柄が切り返した。

これを受けて日本株も朝方は買い優勢で始まったものの、上値を追う勢いが感じられずに、閑散商状の中でマイナスの転じた。海運株がにぎわったほか、米株と同様、医薬品株や食品株などディフェンシブ銘柄を買う動きが目立ったが、全体的には模様眺め気分が強まった。

市場では「アフガン情勢など地政学リスクについては材料として注目されるレベルではないが、デルタ株の感染拡大は気にかかる。きょう、明日の新規感染者数に関心が集まりそうだ」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との指摘もある。

TOPIXは0.49%安。東証1部の売買代金は2兆0684億8700万円とやや細った。東証33業種では、空運業、鉄鋼、石油・石炭製品などが下落し、海運業、倉庫・運輸関連業などの上昇が目立つ。個別では、トヨタ自動車など主力株に軟化する銘柄が目立つほか、朝方に買い優勢で始まった東京エレクトロンが値を消した。半面、日本郵船がしっかり。

東証1部の騰落数は、値上がり613銘柄に対し、値下がりが1478銘柄、変わらずが96銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 27424.47 -98.72 27666.94 27424.47

─27750.39

TOPIX 1915.63 -9.35 1932.37 1915.63

─1935.83

東証出来高(万株) 95419 東証売買代金(億円) 20684.87