パラ、24日開幕へ準備加速 コロナ、観客対応が課題
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毎回、オリンピック閉会からパラリンピック開会に期間が空くため、パラリンピックは盛り上がりムードが一旦静まってから開催されてしまうという悩ましい部分がありますが、今大会はコロナ感染拡大により特に厳しい状況にあります。
理学修士の端くれとしてデータは眺めていますが、イベント自体が今回の感染拡大を促進したかと言えばNoでしょう。
新規感染者数は開会の数日後に2000人を突破しましたが、これは原則として指数関数的に増加する数字のため、本当の意味でどの時期に感染拡大したかを分析する際に注目すべきは実効再生産数です。
実効再生産数は開会式前の7月上旬から微増しており、開会式後まで大きな変化はなく、7月末に上昇した後に減少しています。感染から報告までのタイムラグを考慮すると、感染拡大自体はむしろ開会式前がピークのように思え、イベント自体ではなく、オリンピックを実施する流れになり緊急事態宣言の効果が薄れたことが第5波拡大の原因だと考えられます。
私の立場でこれを言うのも虚しいですが、幸か不幸かパラリンピックがオリンピックレベルに盛り上がる可能性は一般的に低く、全国の感染拡大を促進させるとは考えにくいように思えますが、パラリンピックは出場者の重症化リスクが高い場合があり、選手村でのクラスターが発生するとオリンピック以上に深刻です。
また、現在の感染拡大を止めるための策が尽きていることから、何か大きなメッセージが必要であることも事実です。
業界としては、オリンピック実施でイベント自体が原因ではないにしろ間接的に感染拡大が起こり、パラリンピックのみ中止、というのは当然避けたいシナリオですが、様々なことを考慮して判断をしなければならない難しい状況に置かれています。