[ニューヨーク 6日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米雇用統計が好調だったことで、ドルが急伸した。

労働省が朝方発表した7月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比94万3000人増加した。前月の93万8000人に続く伸びとなり、サービス業の労働需要が高まる中、米経済が力強い勢いを保ったまま下半期に入ったことが確認された。市場予想は87万人増。ただ予想レンジは35万─160万人増と幅広かった。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は約0.6%高の92.776。リスク選好の高まりと米国債利回り上昇を受け、安全通貨と見なされる円とスイスフランに対するドルのこの日の上げ幅は、6月以来最大となった。

ドルは対スイスフランで0.9%高。対円で0.4%高の110.215円。

ユーロは0.6%安の1.1759ドル。独連邦統計庁発表の6月の鉱工業生産指数が予想に反して低下したことが重しになった。

英ポンドは約0.4%安の1.3878ドル。

カナダドルは対米ドルで0.4%安。カナダ統計局が発表した7月の雇用統計は、雇用者数が9万4000人増加したものの、伸びは予想の17万7500人を大きく下回った。

市場は、米ワイオミング州ジャクソンホールで26─28日に開かれる年次経済シンポジウムに注目。FXストリー・ドットコムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレヴィサーニ氏は「連邦準備理事会(FRB)は世界のどの中央銀行よりもはるかに大規模な景気支援策を実施している」とし、FRBが他の主要中銀に先駆けて景気支援策の縮小を表明するまで、外国為替相場は大きく動くことはないとの見方を示した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは5%高の4万2870ドル。イーサは3%高の2924ドル。

ドル/円 NY終値 110.25/110.28

始値 109.81

高値 110.34

安値 109.79

ユーロ/ドル NY終値 1.1760/1.1763

始値 1.1804

高値 1.1808

安値 1.1755