[4日 ロイター] - 金融大手AIAグループのマーク・コニン最高投資責任者(CIO)は4日、中国に対するポジティブな見通しを維持すると述べた。直近で規制が変更されているものの、長期的な構造的成長と外国人投資家に対する金融市場開放への取り組みを引き続き評価するという。

ロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラムで「中国の政策リスクに対する海外投資家の感度は確かに高まっている」が、このような規制変更は過渡期に行われるもので、中国の金融システム自由化に対する長期的な姿勢は損なわれていないと指摘。「重要なのは、市場が中国のリスク資産に対するプレミアムを再調整していることであり、われわれは中国に対してポジティブな見通しを維持している」とした。

中国で不動産、ハイテク、教育といったセクターに対する規制が強化されたことで中国株が売られたが、中国の都市化や中流階級の拡大という投資テーマに沿う金融サービスや直接消費と関連するセクターへの投資機会につながったとの見方を示した。

また、インフレは一時的であり、米連邦準備理事会(FRB)は今年11月または12月までにテーパリング(量的緩和の縮小)に関して発表すると見込んでいるが、2013年のような「テーパータントラム」(緩和縮小を巡る市場の混乱)は起こらないと想定。ドル指数は21年末に97付近、米10年債利回りは約1.6%と予想した。