[3日 ロイター] - 米化学大手デュポンは3日、2度目となる通年の業績見通しの上方修正を行った。同日発表した第2・四半期決算は、需要の増加と値上げにより、収益が市場予想を上回った。

自動車や半導体業界の新型コロナ禍からの回復がデュポンへの追い風となっている。ただ、コスト高や供給面の制約が回復を損ねる恐れがある。

エド・ブリーン最高経営責任者(CEO)は、第2・四半期には半導体、スマートフォン、自動車、住宅建設など全ての分野で成長を記録したと述べた。

通年の売上高予想を5月時点の予想(157億─159億ドル)から、165億─166億ドルに引き上げた。調整後1株当たり利益予想も3.60─3.75ドルから、4.24─4.30ドルに上方修正した。

第2・四半期の半導体事業の取扱量は2桁伸びた。顧客が新技術への投資を拡大し、サーバーやデータセンター向け半導体の需要が好調だった。

自動車メーカー向けのモビリティ・マテリアル部門の売上高は61%増加した。原材料価格の上昇を受けて、第2・四半期に同事業で13%の値上げを行った。

第2・四半期の調整後1株当たり純利益は1.06ドルに増加し、リフィニティブIBESがまとめたアナリスト予想平均の0.95ドルを上回った。

売上高は4%増の41億ドルで、市場予想の40億ドルを上回った。