[シドニー 4日 ロイター] - オーストラリアで新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ニューサウスウェールズ州(NSW)の州都シドニーでは、自宅療養中の20代男性患者が死亡した。同国では最も若い死者の1人となった。

シドニーはロックダウン(都市封鎖)6週目に入ったが、1日当たり感染者は16カ月ぶり高水準近辺にとどまっている。

死亡した男性はワクチン未接種だった。持病などの健康上の問題はなかったという。自宅療養中に急速に体調が悪化したという。男性はコロナに感染して入院した人と同居していた。

NSW州では、この男性を含めて過去24時間に2人の新型コロナによる死亡が確認された。新規感染者は233人で、先週記録した16カ月ぶり高水準近辺にとどまっている。

NSWのベレジクリアン首相はシドニーで記者団に対して「今後感染者の数がさらに増える可能性を排除しない」と述べ「市中感染者の数を見ると、感染状況はまだピークに達していない」との見方を示した。

保健当局者は、男性の死亡によりコロナウイルスのリスクとワクチン接種の重要性が浮き彫りになったと指摘。8月28日が期限となっているシドニーのロックダウンを解除するまでに、人口の半分に接種することを目標としている。