[ニューヨーク 2日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種が小幅に下落して取引を終えた。序盤は上昇していたが、新型コロナウイルス変異株「デルタ」や米経済鈍化を巡る懸念が重しとなった。

米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は2日、向こう2回分の雇用統計で自身の予想通りに雇用がそれぞれ80万─100万人増加すれば、FRBは10月までに量的緩和措の縮小に着手する可能性があると述べた。

量的緩和の縮小は再び米国債利回りの上昇につながる可能性があり、株式市場にとって好材料ではない。

また、米供給管理協会(ISM)が2日に発表した7月の製造業景気指数は59.5と、引き続き景気拡大・縮小の節目となる50を超えたものの、2カ月連続で鈍化した。

軟調な指標を受け、米国債利回りは7月20日以来の低水準を記録。ダウ工業株30種は取引時間中の最高値から押し戻される展開となった。

S&Pの主要11セクターで上昇して引けたのは、先行きが不透明な局面で安全と見なされる公益事業や不動産など4セクターのみだった。

決済サービス大手スクエアは10%超上昇。同社は「BNPL(バイ・ナウ・ペイ・レイター)」と呼ばれる後払い決済サービスを手掛ける豪アフターペイを約290億ドル(全額株式交換)で買収すると発表した。

製造業データが軟調だったことで、4日発表のサービスセクターのデータや6日発表の雇用統計が注目される。

企業決算も先週発表された情報技術(IT)大手の内容がまちまちとなっており、今週はイーライリリー、CVSヘルス、ゼネラル・モーターズ(GM)などの決算に注目が集まっている。

米取引所の合算出来高は88億株。直近20営業日の平均は97億7000万株。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.07対1の比率で上回った。ナスダックでは1.05対1で値上がり銘柄数が多かった。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34838.16 -97.31 -0.28 34968.56 35192.11 34808.20

前営業日終値 34935.47

ナスダック総合 14681.07 +8.39 +0.06 14758.60 14770.41 14665.67

前営業日終値 14672.68

S&P総合500種 4387.16 -8.10 -0.18 4406.86 4422.18 4384.81

前営業日終値 4395.26

ダウ輸送株20種 14376.86 -83.94 -0.58

ダウ公共株15種 914.44 +7.02 +0.77

フィラデルフィア半導体 3377.49 +20.97 +0.62

VIX指数 19.46 +1.22 +6.69

S&P一般消費財 1442.73 +4.02 +0.28

S&P素材 521.16 -6.19 -1.17

S&P工業 867.26 -6.33 -0.73

S&P主要消費財 736.57 -2.15 -0.29

S&P金融 606.39 -0.51 -0.08

S&P不動産 290.06 +0.02 +0.01

S&Pエネルギー 370.33 -2.66 -0.71

S&Pヘルスケア 1541.20 +2.62 +0.17

S&P通信サービス 272.78 -0.52 -0.19

S&P情報技術 2683.64 -9.91 -0.37

S&P公益事業 337.62 +2.50 +0.75

NYSE出来高 8.69億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 27525 - 215 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 27500 - 240 大阪比