[30日 ロイター] - 米石油大手シェブロンが30日発表した第2・四半期(6月30日まで)決算は利益が6四半期ぶりの高水準となった。原油価格の回復を受け、利益とキャッシュフローがパンデミック(世界的大流行)前の水準に達した。また自社株買いを再開すると表明した。

年間の設備投資見通しは約130億ドルと昨年を下回る水準に引き下げた。従来は2025年までの年間設備投資額として140億─160億ドルとしていた。

ワース最高経営責任者(CEO)は、年間20億─30億ドル規模の自社株買いを再開すると発表。関係者によると、昨年実施したコスト削減と原油価格の上昇によりキャッシュフローが過去2年間で最高額に達しており、負債の削減と自社株買いの再開につながったという。

ブレバー最高財務責任者(CFO)はロイターに対し「持続的な自社株買いが可能と確信すれば自社株買いを開始することを常に示してきた。当社の損益分岐点は1バレル=50ドルであり、現在はそれを大きく上回っている」と指摘。「当社の製品に対する需要は完全に回復しており、当社の株式に対する需要も回復している」と語った。

第2・四半期の石油・ガス生産に伴う利益は31億8000万ドル。前年同期は60億9000万ドルの赤字だった。

石油・ガス生産量は石油換算で前年同期比5%増の日量313万バレル。米国内の石油販売価格は1バレル=54ドル。前年同期は19ドルだった。

精製事業の利益は8億3900万ドル。米国が好調だった一方、アジアでは利益率が低調だった。

調整後1株利益は1.71ドル。リフィニティブがまとめたアナリスト予想の1.59ドルを上回った。