[東京 30日 ロイター] - 東京五輪は30日、柔道男子100キロ級の原沢久喜がテディ・リネール(フランス)に3位決定戦で敗れ、2大会連続のメダル獲得を逃した。両者は5年前のリオデジャネイロ大会決勝で対戦し、リネールが金を取って同階級を2連覇していた。

原沢は試合後、「みんなに応援してもらって、幸せでした」とたうえで「結果で恩返しできなかったことは悔いが残る」と語った。

試合は延長戦に入って1分04秒、原沢が3つ目の指導を受けた。原沢は準決勝でルカシュ・クルパレク(チェコ)に延長戦の末敗れ、3位決定戦に回っていた。

原沢は山口県下関市出身の29歳。6歳で柔道を始め、2015年の全日本選手権無差別で優勝。五輪に初出場したリオ大会では決勝まで勝ち進んだが、連覇を狙うテディ・リネール(フランス)に指導1つの差で敗れて涙をのんだ。

2017年のブダペスト世界選手権で初戦敗退した後に練習のし過ぎによる「オーバートレーニング症候群」と診断され休養。18年のグランドスラム・ドュッセルドルフで復帰し、2位の成績を収めた。

同階級は今回、五輪3連覇を狙ったリネールが準々決勝で敗れる波乱があった。リネールは敗者復活戦に勝ち、リオの決勝で対戦した原沢と今回は3位決定戦で顔を合わせることになった。金メダルはクルパレクが、銀メダルはグラム・トゥシシビリ(ジョージア)がそれぞれ獲得した。