[北京 30日 ロイター] - 中国の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)の幹部は29日、自社の新型コロナウイルスワクチンとロシア製の「スプートニクV」の混合接種を行う臨床試験(治験)を早ければ来月にも開始する可能性があると明らかにした。

1回目の接種にスプートニクV、2回目にカンシノ製を使用する。

カンシノのシニアバイスプレジデント、ピエール・モルゴン氏はロイターに対し「ロシアは2回目接種分の十分な供給が難しくなっており、複数の国から混合接種について要請が来ていた」と述べた。

治験開始は8月か9月ごろを見込んでいるとした。実施する国は明らかにしなかったが、中国でもロシアでもないと述べた。

スプートニクVとカンシノのワクチンはいずれも「ウイルスベクター」と呼ばれるタイプで、新型コロナウイルスの遺伝情報を体内に運ぶベクターとして、無害化したアデノウイルスを使用している。

治験は地元当局の支持を得ており、倫理委員会の承認待ちという。