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[29日 ロイター] - 米客室乗務員組合(AFA-CWA)が航空会社30社の客室乗務員5000人を対象に実施した調査で、回答者の4000人以上が今年上半期に手に負えない乗客に対応したと回答した。5人に1人は身体的な暴行を経験したという。

こうした調査は初めてで、回答者の85%が、押しのけやごみの投げつけ、人種・性差別や同性愛嫌悪による中傷などの事象を経験したと答えた。

AFA-CWAのサラ・ネルソン会長は、「これはわれわれが容認するつもりのない『ニューノーマル』だ」と述べた。

事象の原因としては、マスク着用義務、酒類、安全に関する定期的な呼び掛け、運航遅延や欠航などが挙げられた。

さらに、会社の経営陣にこうした事象に関する苦情を申し立てたが対処してもらえなかったとの回答が約4分の3に達し、手に負えない旅客増加への対策に向けた事業者側の取り組みが示されなかったとの回答が過半数を占めた。

AFA-CWAは声明に、ある客室乗務員の発言として、「過去1年間に数えきれないほど怒鳴られ、暴言を浴びせられ、脅迫された。そうした事象の大半が運航の一時中断につながった」と記載。米連邦航空局(FAA)と司法省に、運航に支障をきたす行動を取った航空旅客に対する「ゼロトレランス」(不寛容)政策の恒久化を求めた。