[東京 29日 ロイター] - 東京五輪は29日、体操の女子個人総合決勝を行い、2016年リオデジャネイロ五輪4冠のシモーン・バイルスが精神的理由で欠場したなか、同じ米国の最年少メンバーであるスニーサ・リーが金メダルを獲得した。

バイルスが会場で見守るなか、合計57.433点で米国に5連覇をもたらしたリーは「大会前は自分が金メダルを狙えるとは思ってもいなかった。目標は銀メダルだった。現実だとは思えない」と振り返った。

2013年以降、出場した全ての女子個人総合で優勝していたバイルスが突如辞退したことで金メダル争いは混迷の様相を呈した。18歳のリーはバイルスの後継者とみられていたが、その瞬間は予想以上に早く訪れた。

リーは「競技に臨むにあたり、ものすごいプレッシャーがあったように思う。シーズンを通し、基本的には彼女(バイルス)に次ぐ2番手だったから」と語り、「みんなが私に金か銀メダルを期待しているのは分かっていたけど、緊張しすぎてしまうので、そのことは気にしないようにした」と平常心を保つようにしたという。

バイルスについては「一緒にフロアにいられないのは残念だけど、彼女が会場にいてくれただけでも非常に心強かった。彼女は刺激を与えてくれる尊敬する存在だから」と述べた。