[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。堅調な米企業決算に加え、第2・四半期の実質国内総生産(GDP)が規模としては新型コロナウイルス禍前の水準を上回ったことが寄与した。

米商務省がこの日発表した2021年第2・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比6.5%増加し、規模としては新型コロナウイルス禍前の19年第4・四半期を上回った。ただ、伸び率は市場予想の8.5%増には届かなかった。

チェース・インベストメント・カウンセルのプレジデント、ピーター・タズ氏は、GDPの伸び率が市場予想を下回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の緩和政策が近く縮小されるのではないかという投資家の不安が和らいだ可能性があると指摘。企業決算も好調だったと述べた。

21年の利益予想を引き上げたフォード・モーターは3.8%高。外食大手のヤム・ブランズも四半期の売上高が予想を上回り、株価は6.3%上昇した。

ダウ工業株30種とS&P総合500種は、日中の最高値を更新する場面もあった。

S&Pのセクター別では金融や素材、エネルギーなど景気敏感株が上げを主導した。

テスラは4.7%高。前日に売られたアップルもこの日は上昇して引けた。

一方、フェイスブックは4%安。同社は前日、売上高の伸びが第3および第4・四半期に「著しく鈍化する」との見通しを示した。

ナスダックに新規上場した株式取引アプリのロビンフッド・マーケッツは8.4%安で引けた。

アマゾン・ドット・コムも引け後の時間外取引で5%超下落。第3・四半期の売上高見通しが市場予想を下回った。

米取引所の合算出来高は91億3000万株。直近20営業日の平均は約98億6000万株。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.34対1の比率で上回った。ナスダックでは1.22対1で値上がり銘柄数が多かった。

インフレ高進を巡る懸念を背景に、30日は6月の個人消費支出(PCE)価格指数に市場の注目が集まる。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 35084.53 +153.60 +0.44 34985.99 35171.52 34985.99

前営業日終値 34930.93

ナスダック総合 14778.26 +15.68 +0.11 14771.17 14833.74 14761.38

前営業日終値 14762.58

S&P総合500種 4419.15 +18.51 +0.42 4403.59 4429.97 4403.59

前営業日終値 4400.64

ダウ輸送株20種 14473.41 +113.61 +0.79

ダウ公共株15種 917.25 +1.46 +0.16

フィラデルフィア半導体 3333.24 +60.80 +1.86

VIX指数 17.70 -0.61 -3.33

S&P一般消費財 1479.77 +12.40 +0.84

S&P素材 525.23 +5.62 +1.08

S&P工業 875.11 +6.68 +0.77

S&P主要消費財 737.85 +4.20 +0.57

S&P金融 611.36 +6.45 +1.07

S&P不動産 289.11 -0.68 -0.24

S&Pエネルギー 379.67 +3.52 +0.93

S&Pヘルスケア 1537.42 +2.85 +0.19

S&P通信サービス 274.51 -2.53 -0.91

S&P情報技術 2695.80 +12.84 +0.48

S&P公益事業 338.06 +0.66 +0.20

NYSE出来高 8.49億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 27775 - 35 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 27755 - 55 大阪比