[香港/北京 29日 ロイター] - 中国当局は29日、国内金融市場の混乱を受けて投資家の懸念払拭に動いた。これを受けて、中国株式市場は大きく反発した。

中盤時点で上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数は1.4%高。ただ、週初からは5%超下げている。上海総合指数は1.0%高し、週初からの下げを4.3%に縮めた。

中国証券監督管理委員会(CSRC)は28日夜、市場の懸念を緩和するため、大手投資銀行の幹部とオンライン形式で会合を開いた。関係筋がロイターに明らかにした。

中国当局が前週末、学習塾の非営利団体化を柱とした規制強化を発表したことを受けて投資家懸念が高まり、中国株は今週に入り売りを浴びた。

関係筋が匿名を条件に明らかにしたところによると、会合はCSRCの方星海副主席が主催し、市場を落ち着かせるためのものだという。

関係筋によると、当局は最近の規制面の措置について「拡大解釈」すべきでないと外資投資銀行幹部に伝えた。また、別の関係筋によると、方星海副主席は、世界市場が大幅に変動しないよう政策を安定的に導入する方針を示した。

関係筋によると、クレディ・スイス、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、UBSなどの幹部が会合に出席した。別の関係筋によると、中国国内で事業免許を取得している外資の投資銀行だけが会合に招待された。

CSRCとクレディ・スイスのコメントは得られていない。ゴールドマン、JPモルガン、UBSはコメントを差し控えた。この会合については、ブルームバーグが28日に最初に報じた。

中国国営メディアも29日、人民元建て資産は依然として魅力的であり、短期的な市場のパニックは長期的な価値を反映していないとの見解を示した。

また、政府系英字紙チャイナ・デーリーは29日、中国は海外上場を希望する国内企業を依然として支援しており、規制当局が近く、資本市場の一段の対外開放に向けた措置をさらに発表すると報じた。