[東京 28日 ロイター] - 東京五輪の体操男子個人総合は28日、決勝が行われ、橋本大輝(はしもと・だいき)が金メダルを獲得した。2位は肖若騰(中国)。北園丈琉(きたぞの・たける)は5位だった。

橋本は2種目を終えて首位だったが、跳馬で着地がラインを超えたことなどで4種目を終えて4位まで順位を下げた。5種目の平行棒で3位と1つ上げ、最後の鉄棒で逆転した。

五輪の同種目は、内村航平が2012年ロンドン、16年リオデジャネイロと連覇。今大会は内村が種目別に専念することを決めたことから、個人総合の「次の王者」は誰になるかが大きな注目を集めていた。内村を「ヒーロー」と仰ぐ10代の2人が、体操日本の旗印を引き継いだ。

橋本と北園は、26日に行われた体操男子団体で銀メダル。橋本は試合後、「団体のみんなで(金メダルの表彰台に)登りたかった。そのメンバーが応援してくれたので感謝の演技ができた」と語り、「人生の一番うれしい瞬間は言葉に表せない」と話した。

北園は「(橋本の)演技から金メダルを取るっていう気持ちが伝わってきた」と述べた。

橋本は千葉県成田市出身の19歳。兄たちの影響で6歳で体操を始めた。高校3年で初出場した世界選手権では、団体で3位を獲得した。

北園は大阪府出身の18歳。3歳で体操を始め、2018年のユース五輪では個人総合と種目別で5つの金メダルを獲得。今年4月の全日本選手権でひじを負傷したが、回復して代表入りをつかんだ。     

 (伊賀大記、山口香子 編集:久保信博)