[小山町(静岡県) 25日 ロイター] - 東京五輪は25日の女子自転車ロードレースで、数学の研究を本職とするオーストリアのアナ・キーゼンホファーが初めての出場で金メダルを獲得した。プロの自転車選手ではないキーゼンホファーはコーチやスタッフをつけず、自身でトレーニングや食事を管理している。

キーゼンホファーはレース序盤から先頭集団に入り、3時間52秒で初優勝した。強豪のオランダ勢は、自分たちの前を何人の選手が走っているかなど情報伝達がうまくいかず、最後に追い込むことができなかった。

世界ランク94位のキーゼンホファーは、スイス連邦工科大学ローザンヌ校で数学の研究員を務めている。試合後にロイターのインタビューに答えたキーゼンホファーは「自転車競技の戦略を計算するには高レベルの数学は必要ない」とする一方、「トレーニングを行うに当たり分析というものを重んじている」と語った。

キーゼンホファーはスポーツ科学やスポーツ生理学の本を読み、栄養の管理などは全て自身で行っている。「今日のレースも、自分の栄養バランスを考える時のように組み立てた」と語った。

(田中志保 編集:久保信博)

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