[東京 25日 ロイター] - 柔道女子52キロ級の阿部詩(あべ・うた)は25日、東京五輪の決勝でフランスのアマンディーヌ・ブシャールを抑え込み1本(崩れ袈裟固め)で破り、金メダルを獲得した。

日本は男女全階級を通じ、女子52キロ級だけ五輪の金メダルがなかった。

阿部は試合直後のインタビューで「4年間、この大会だけを目指して日々努力をしてきた。努力が報われて良かった」と語った。「私が52キログラム級で絶対に金メダルを取ってやろうという気持ちで今回は挑んだ」と話した。

阿部は兵庫県神戸市出身の21歳。兄で今回五輪で柔道男子66キロ級に出場している一二三(ひふみ)の影響を受け、5歳で柔道を始めた。

この後、兄の一二三が決勝を戦う。阿部は「お兄ちゃんが今からなのでまだ気を抜けない。しっかり応援しようと思う」と述べた。

2017年2月、高校1年生で出場したグランプリ・デュッセルドルフで優勝したのを始め、世界選手権連覇、グランドスラムで6度、グランプリで3度の優勝を飾るなど、圧倒的な実力から金メダルの最有力候補と言われていた。袖釣り込み腰を得意としている。