【山縣亮太】僕たちアスリートが「皆さん」に伝えたいこと
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本日は日本選手団の主将で陸上男子100m・山縣亮太選手の独占インタビューです。
筆者自身は、慶應大学の競走部(陸上部)で山縣選手と同期でした。
在学中に多くの時間を一緒に過ごす中で、彼を見て思うことはたくさんありましたが、とにかくここぞで期待を裏切らない。それでいてただの安定型でなく、想像を超えてくる。リオ五輪はその凄さが遺憾なく発揮された大会でした。
卒業後も山縣と接する中で感じるのは、本当にリオ五輪の後は辛かっただろうなということです。とても素直な性格の人なので、桐生やサニブラウンといった若手の台頭は、割とすんなりと受け入れていたようです。しかし、9秒台に向けて「先を越された」というのも事実。2019年の暮れに話を聞いた時、「9秒台の選手たちには、自分に見えていないものが見えているのではないか…」と語っていたのをよく覚えています。
そしてその後も怪我に病気、コロナの制約もありました。山縣自身も全く記録が出せず、見ているこちらですら「東京五輪は難しいのではないか」と思ってしまったほどでした。陸上ファン以外は「山縣」という名前も忘れかけていたかもしれません。
だからこそ、今年不死鳥のように復活し、9秒95の記録を叩き出したときには「山縣は、想像を超えてくるヤツだ」と思い出させてくれました。
今回のインタビューでも詳しく語ってくれていますが、五輪を控えて叩き出した9秒台は「ホッとした」のだそうです。もう自分にプレッシャーをかけなくていいからです。
実は山縣は大学に入った頃から9秒台を強く意識していたため、記録を出すまで大好きな炭酸をやめると誓って、実行していました。(炭酸グミは本人的にOKだったらしく、グミと水を同時に飲むという涙ぐましい姿も)僕の記憶では社会人になってからも続けていたように思いますが、記録を出したときに聞いたら「どうせ記録は出るから、ちょっと前から飲んでた」とのことでした。なんか、色んな面で大人のアスリートになった感じがします。
と長くなってしまいましたが、山縣は、本物の苦難を乗り越えてここまできた選手です。一外野の陸上ファンとしては、五輪がどんな結果であれここまでの道のりは文句なく素晴らしい。でも100mの決勝進出、400mリレーの金メダルも見たい。山縣、頼むぞ!!『ただ僕がお伝えしたいのは、結果が出ても出なくても、全てのアスリートが必死で戦っているということ。必死にもがく姿や頑張っている様子から、何かを伝えられるはずだと思っています。
そして、だからこそ僕たちは、与えてもらった五輪という最高の舞台で、見ている人が少しでも前向きになれるよう、全力で競技に取り組むしかない。
少し選手としてわがままを言わせてもらえるならば、五輪では、結果そのもの以上に、必死な姿を見てもらえたら嬉しいです。
目標に向かってがむしゃらに、全力で走ります。』
超絶応援!