[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国株式市場は4日続伸し、主要3株価指数が終値ベースの過去最高値を更新した。好決算と経済回復の兆しが投資家のリスク選好度を高めた。

ダウ工業株30種は史上初の3万5000ドル台乗せとなった。

インディペンデント・アライアンス(ノースカロライナ州)の最高投資責任者(CIO)、クリス・ザカレリ氏は、株価が週初に急落した後に続伸に転じており「ジェットコースターを逆にしたような動きだ」と述べた。

今週はグロース株とバリュー株が一進一退を繰り返した。投資家の見方が新型コロナウイルス変異株「デルタ」による感染再拡大と好調な企業業績や経済回復の兆しとで揺れ動いたことが背景。

ザカレリ氏は「市場には明らかに押しと引きの対立がある。将来が明るいのか、それとも雲で覆われているのかで意見が分かれている」とした。

市場関係者は来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)と一連の主要企業の決算に注目している。

S&P11セクターのうち、エネルギーを除く10セクターが上昇。通信サービスが2.7%高と上昇率トップだった。

第2・四半期の決算発表が本格化しており、S&P総合500種構成銘柄のうち120社が発表済みで、リフィニティブによると、その88%がコンセンサスを上回っているという。

ザカレリ氏は「企業の売上高と利益が平均的に予想を上回っており、これまでの決算発表では消費回復が語られている」と語った。

アナリストによるS&P500構成銘柄の4─6月期の増益率予想は前年同期比78.1%と、期初の54%を大幅に上回っている。

個別銘柄では、米半導体大手インテルが5.3%安。22日に通期売上高予想を上方修正したが、これは第2・四半期が好調だったことや第3・四半期の見通しが市場予想をやや上回ったことが要因とみられ、第4・四半期の弱さを示唆した。

一方、米モデルナが7.8%高。欧州連合(EU)の医薬品規制当局、欧州医薬品庁(EMA)が23日、これまで18歳以上に接種が認められていたモデルナ製の新型コロナウイルスワクチンについて、12─17歳の青少年にも接種を認めるよう勧告した。

米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)は1.3%高。23日発表した第2・四半期(6月30日まで)の利益はアナリスト予想を大幅に上回った。

好決算を発表した米ツイッターと米スナップはそれぞれ3.0%、23.8%上昇。

両社の決算を受け、来週決算を発表する米フェイスブックも5.3%上昇した。

このほか、来週決算を発表する注目企業はテスラ、アップル、アルファベット、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、ロッキード・マーチン、ボーイング、フォード・モーター、ゼネラル・ダイナミクス、3M、キャタピラー、シェブロン、エクソン・モービルなど。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.59対1の比率で上回った。ナスダックでは1.03対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は97億2000万株。直近20営業日の平均は101億4000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 35061.55 +238.20 +0.68 34855.1 35095. 34855.

1 33 11

前営業日終値 34823.35

ナスダック総合 14836.99 +152.39 +1.04 14753.0 14846. 14698.

6 06 77

前営業日終値 14684.60

S&P総合500種 4411.79 +44.31 +1.01 4381.20 4415.1 4381.2

8 0

前営業日終値 4367.48

ダウ輸送株20種 14756.07 +101.43 +0.69

ダウ公共株15種 904.54 +11.56 +1.29

フィラデルフィア半導体 3280.06 +20.64 +0.63

VIX指数 17.20 -0.49 -2.77

S&P一般消費財 1476.62 +12.52 +0.86

S&P素材 513.07 +3.47 +0.68

S&P工業 875.77 +3.62 +0.42

S&P主要消費財 737.09 +8.92 +1.22

S&P金融 602.61 +0.77 +0.13

S&P不動産 289.26 +2.52 +0.88

S&Pエネルギー 367.17 -1.60 -0.43

S&Pヘルスケア 1531.58 +17.81 +1.18

S&P通信サービス 275.96 +7.13 +2.65

S&P情報技術 2713.40 +26.65 +0.99

S&P公益事業 334.01 +4.22 +1.28

NYSE出来高 8.43億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 28200 + 640 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 28180 + 620 大阪比