[ニューヨーク 23日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドル指数がやや上昇した。今週はリスク選好度が揺れ動く中、ボラティリティーが高まったが、ドルは週足では2週間連続で上昇した。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は92.873と、やや上昇。週初からは0.1%上昇した。前週は0.6%上昇していた。

この日は米株高と米国債価格の下落などを受け、リスク選好が継続。一部アナリストの間ではドルの上昇は失速しつつあるとの見方も出ている。

ドルは6月に2.8%上昇。7月に入ってからは0.6%上昇した。ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)・セキュリティーズのマクロストラテジスト、エリック・ネルソン氏は、米国債利回りの低下を踏まえると、ドル相場はこれまでの上昇を維持できないと予想。「ここ数週間の上昇で疲労感が出ている」とし、「ファンダメンタルズとテクニカルの両面で、ドルは失速しつつあるようにみえる」と述べた。

米10年債利回りは7月に入ってから18ベーシスポイント(bp)低下。1カ月の低下としては2020年3月以来の大きさになる可能性がある。

市場は27─28日の連邦公開市場委員会(FOMC)に注目。ネルソン氏は、連邦準備理事会(FRB)は金融政策正常化で他の主要中銀に遅れを取る可能性があるとの見方を示している。

ドルは対円で0.3%高の110.54円。

ユーロは対ドルで横ばいの1.1775ドル。IHSマークイットが発表した7月のユーロ圏の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が60.6と、2000年7月以来の高水準となったが、相場はほとんど反応しなかった。

ドル/円 NY終値 110.54/110.57

始値 110.47

高値 110.58

安値 110.40

ユーロ/ドル NY終値 1.1771/1.1775

始値 1.1763

高値 1.1780

安値 1.1755