[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国株式市場は小幅高。ダウ工業株30種は25ドル高で取引を終えた。ハイテク株やグロース(成長)株などに買いが入った。

マイクロソフトやネット通販のアマゾン・ドットコム、アップル、交流サイトのフェイスブック、グーグルの持ち株会社アルファベットは決算発表を来週に控え、軒並み上昇した。

主要3株価指数はいずれも終値ベースの過去最高値まで1%以内に迫った。

グロース株は0.8%高。一方、バリュー(割安)株は0.5%安。

レノックス・ウェルス・アドバイザーズの最高投資責任者(CIO)、デビッド・カーター氏は「経済成長がほぼピークに達したのでハイテクのように自ら成長する株を買う必要があるという見方と、経済成長が続くので循環・バリュー株を買うべきだという見方の間で、市場は揺れ動いている」と述べた。

経済指標では、週間の新規失業保険申請件数が前週比5万1000件増の41万9000件と予想外に増加し、5月半ば以来約2カ月ぶりの高水準となった。

カーター氏は「統計による相場への影響は限定的だった」とした上で、「米連邦準備理事会(FRB)がいつまで低金利を容認するかが重要で、FRBは物価安定の義務よりも完全雇用の義務を優先しているようだ」と話した。

この日行われた160億ドルの10年物価連動債(TIPS)入札は最高落札利回りがマイナス1.016%と過去最低を記録。これが銀行株の売りを誘ったという。金融株は1%安。

リフィニティブによると、第2・四半期の決算発表が本格化する中、S&P総合500種構成銘柄の104社がこれまでに決算を発表。そのうち88%が市場予想を上回った。

アメリカン航空とサウスウエスト航空が22日に発表した第2・四半期決算は、政府支援と旅客需要の回復が追い風となり、共に黒字となった。アメリカン航空は1.1%安、サウスウエスト航空は3.5%安。

半導体大手インテルは22日、通期売上高予想を上方修正した。株価は時間外取引で1%強下落した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.82対1の比率で上回った。ナスダックでは1.90対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は82億5000万株。直近20営業日の平均は101億2000万株。