中国、IPO強行の滴滴に前例ない規模の罰則を検討-関係者
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滴滴が強行で踏み切ったのは勇み足だった一方、法の上に共産党がいるこたが白日の元に晒された。多くの海外投資家は中国企業への投資を躊躇するようになる。ESGのどの点からみても相応しくない。中国イノベーションの終わりの始まり。
滴滴が先月、米国でIPOに踏み切ったことを受け、中国当局は恐らく前例のない規模の深刻な罰則を科すことを検討している-関係者見せしめとしては格好のケースで、今後はアメリカではなく香港で上場させようとする当局の要請を受け入れる企業がどこまで増えるか、個人的に注目しています。
話の顛末と、問題点の整理をしないまま「中国だから」という評価は避けたいと思います。今回の顛末の流れを見れば、やはり法整備をしていなかった点は中国当局としても「これまでの慣例を見れば・・・」と考えていたのでしょう。結果的に、中国企業が上場し、それによる投資があったのは事実で、この投資家が守られなかった点については、確実に当局側も問題視されるべきでしょう。
一方で、この慣例を守らず、提出書類に対しても緩さを見せた滴滴について厳しく出るのは中国ならでは、というところ。
結果的には、中国だけの問題ではなく、競争市場、データセキュリティの問題点から、米中が調達関係、引いては企業ガバナンスにも影響の出るIPOの世界で共存するのは難しいことになる気がします。
今回の件で、中国当局の後出しじゃんけん的掣肘と、市場と政治が抱える矛盾とは、分けて考えるべきかな、と感じています。